カテゴリー:トラベルハウス マンディル 嶋田武志さん
タイニーハウスとして使用しているトラベルハウスは、いま現在北海道のけっこう東、清里町の札弦地区にあるマンディルにあります。
どうしてもその方向を見てしまうくらい、シンボリックな山が日本百名山のひとつ「斜里岳」です。
また周辺情報にはなりますが、マンディルを語るには欠かせない、この山を今回はご紹介します。
【シンボリックな独立峰】
緑、白、黄色が揃う、2024年11月の札弦地区
小説家、随筆家であり登山家であった深田久弥氏が全国の山を登り自らの基準で定めた「日本百名山」のひとつとなっている斜里岳は、標高1,547mの独立峰です。
流れている沢の左岸、右岸を登り詰めていくという百名山の中では唯一の山で、アドベンチャー感満載でまた来たいという方、もう2度と来たくないという方に意見が分かれる稀有な山です。
マンディルの店主であるわたくし、嶋田は登山道の整備に携わっており、シーズン中は平日になりますが何やらおかしな風貌の人間が整備しているとすれば私かと思います。
たまに丸太を担いだり、背負子で石を移動したり、おかしなスピードで笹刈りをしているので、そんな時はそっと見守ってあげてください。
この山の沢筋の道は、大きな岩が雪解けで動いたりすると前シーズンと道順が変わったりします。時には流れを変えたりして、アドベンチャー感が損なわず安全に登れるよう登山口にある山小屋「清岳荘」管理人の名伯楽、門田さんとともに作業を行なう場合もあります。
いつも楽しませてくれるお山を整備させていただけるのは、なかなか味わえない喜びです。
【見ても良し、登っても良し】
そんな登って楽しいお山である斜里岳ですが、独立峰できれいな山筋のため現地の人間に限らずこの地に訪れた方々は見惚れてしまう山です。
トラベルハウスのあるマンディルはちょうど登山道に対して正面に位置するため、登ってから見返すと自分がどこにいるのかも把握できるので、いっそういとおしい山になります。
季節、時間などが変われば光の加減で表情が何通りもあります。
この地に移住してもう少しで10年、創業してからは3年が過ぎ4年目に突入していますが、どの方向から見てもどの時間でも見飽きないそんな存在です。
9月末ごろの日の出5:40
2022年の8月15日。北海道も30℃超えが続く年で山も霞みます
窓からも斜里岳は望めます
登山口までは約16km。その距離でみるのも美しいですが、遠くは網走、北見、弟子屈など離れた町から見るのも目立つため、斜里岳ファンは登山者だけでなく見るだけの方にも多く存在します。
【もちろん悪天候で見られないときも】
これは昨年の4月17日のものですが、天候によってはもちろん見られないタイミングもありますし、雨が降れば沢が増水して登れないという日もあります。
残念ながらそんな日にぶつかってしまった方には、またぜひ来てくださいと悪気なしに言ってしまいます。
それほど良いお山で自信をもって美しい山だと誇れるからです。
これからはスノーシーズンとなり、それでもマンディルから裏側になる根北峠というところから冬山登山を楽しむ方もいます。
空気が澄んでいるのと晴れれば青と白がまぶしい姿を見せてくれるので、また楽しみです。
トラベルハウスタイニーハウス使用アンバサダー
嶋田 武志(アウトドア・宿 マンディル店主)