
カテゴリー:マンディル 嶋田武志さん
2年間にわたりトラベルハウスのタイニーハウス使用アンバサダーとして活動させていただきましたが、3月末をもって任期が満了。
微力ながらも務めさせてもらった。
そんな2年間、様々なことがありましたのでプレイバックとして寄稿する。
【思いがけないお話し】
アンバサダーであるわたくし、嶋田武志は2021年に創業したアウトドアショップと宿を併営する「アウトドア・宿 マンディル」(北海道清里町)のオーナー。
☟<もともとお寺だったところを使用したアウトドア・宿 マンディル>
近くの知床連山縦走するために宿へ訪ねてきてくれていた、アウトドアライターの中島英摩さんがトラベルハウスのアンバサダーで「便利なものがあるなあ」と見ていたところ、夢のようなタイミングでアンバサダー公募のお話しが。
内容としては本来の目的である軽トラックへ積載したキャンピングカーとしてではなく、タイニーハウスとして部屋のように使うというアンバサダー募集。
自分の控室、事務室、もしくはアウトドアギアの展示なんかもできるのではと思いを膨らませた。
いざ決断し、立候補するとぜひにという話しに。
僻地であり、果てしなく小さいショップオーナーにアンバサダーを任せてくれた製造元の自遊空間さまには本当に感謝しかない。
【いざ、トラベルハウス受け取りへ】
もろもろ調整を進め、2023年4月に実物を受け取る旅へ。
陸送でこちらまで送ってもらうこともできたが、工場のある兵庫県三田市まで自ら取りに行くことにした。
往復2,420kmの旅。
人生で最西端に行くことになり、まだ行ったことのないところへも行けるので(通過するという所の方が多いが)、めったにない経験となることからこちらから志願した。
☟<空身でトラベルハウスを迎えに行く道すがら>
☟<複雑怪奇な本州の道路に苦戦。迷い込んだ京都市街地>
軽トラックでひたすら進む旅。
身体がどうなるかと思ったが、座席にフィットする体質のようで思いのほか疲れず快適。
本州上陸後、トラベルハウスを受け取るまで「軽トラの荷台にテントを張れば過ごせるや」とテント泊一式を持っていったが、1日目は雨が強くて宿に逃げ込み、2日目は住宅地に迷い込んで不審者扱いされるのも怖いため、運転席で無理やり寝入ったことから、結局使うことがなかった。
トラベルハウス受け取り後は、ショップ取引先さまや前年訪れていたカフェのオーナーに駐車場所してもらうなどしてトラベルハウス泊。海岸にある駐車場でも休ませてもらい、ああ、やっぱりこれは便利なものだと納得して旅路を進めることができた。
☟<お取引先様の会社前をお借りしてトラベルハウス泊>
関東近辺を運転するときは風が強く、トラベルハウスを積んだ車体の特性もあって横風の影響をもろに受け、少し冷や汗をかいたが、それも運転しながら慣れていった。
これからトラベルハウスを積載して運転する皆さん。
くれぐれも横風にはお気を付けいただきたい。
荷台から降ろして使う方もペグダウンなど固定していないと暴風で横倒しになる場合があるのでご注意を。
経験者は自信を持ってお伝えする。
☟<強烈な横風を耐え抜いてたどり着いた葉山の海>
☟<毎年製作してもらっている手ぬぐい職人さんの工房を訪ねる>
しかしなかなか気軽には行けない取引先さまや各地のトレイルランニングのお店やアウトドアブランドの方々のところへ伺いながらの行程。
刺激的な約1週間の旅だった。
詳細はブログ「トラベルハウスアンバサダーとしてブツを受取りにいく旅」(https://note.com/takeshi_shimada)を参照。
【DIY】
無事に定位置となる北海道清里町(山梨ではない北海道のひがしの果ての方)のマンディルへ到着し、昇降できる自立架台(一人でもトラベルハウスの荷下ろしが可能)でプラスチックパレットに設置し、タイニーハウスとしてセッティング完了。
☟<マンディル敷地内に設置されたトラベルハウス>
夏は宿にショップに忙しくなる繁忙期で、しばらく手をかけられなかったが、室内としてはシンプルな状態なので、便利に使うためにはDIYが必要。
この空間で快適に過ごすとしたらということで、置くもののの選定や棚の造作を行った。
☟<あれやこれや考えながらDIY>
電気を使えるよう、コンセントを配置している壁面には配線があるので、壁に穴をあけるような造作をする際には注意が必要。
私はその面に触らないようにしたため問題なかったが、どうしても何かしたいときは説明書などを確認したほうがよい。
その前に室内の壁面へ色を塗ってテイストを変えるのも試みたが、準備してもらった壁材がひと手間かかるものだったため、断念。
☟<壁塗りは無念の挫折>
オーダーで製作してもらう場合は希望の通りになるだろうが、出来合いのものでDIYする際には購入時点で作業したことを整理して確認するのがスムーズに作業できる肝になるはずだ。参考まで。
☟<自店で扱うアイテムもお試し品として設置>
【環境に対する対応力】
北海道と言えば冬が厳しいことで知られ、真冬の現地はマイナス10度を下回ることもしばしば。昔はマイナス20℃を下回るのもザラになったそうだが、最近は温暖化というタイムリーな話なのか記録する回数もめっきり少なくなった。
トラベルハウスは高気密・高断熱のため少しの暖房があれば暖まりやすく、この点では非常に優秀だった。
温度差がありすぎるがゆえ、アルミサッシ部などに結露が多く発生するのは宿命のようなもので、こまめにふき取る手間はあるが、そこまで大きな負担にはならない。
逆に夏場の熱さの対策をしなければ、中にはいられないような状況だった。
涼しいと言われているとはいえ、これまた温暖化なのか30℃越えの日々が増える最近の北海道。熱帯夜までおまけで付いてくる日には小スペースなのもあってなかなかな試練だった。
☟<夏にヘルパーとして来てくれた子とお友達。笑っているが中は灼熱>
☟ <涼しくなった秋に網戸づくり>
北海道でそれなので、日本中でいけばほぼ全土がそれ以上の室内環境になるだろう。
冷房的な設備を入れるか、僕は入り口を常時開けて換気するために虫が入らないよう、網戸を作ってしのぐ対策を講じたが、購入前からこの点は対策を考え先んじて準備をした方が良いだろう。
【引き続き、マンデイルにはトラベルハウスがいます】
とまあ、2年間を足早すぎるくらいさかのぼったが、ご配慮もあってトラベルハウスはマンディルに引き続き滞在することになる。
☟<秋は特に綺麗です>
これまで通りタイニーハウスとしても佇んでいるが、これもご縁があって軽トラックを譲ってもらうことになり、今後はショップの出店などで、その姿をお見せする機会があるかもしれない。
興味のある方は中を見ることもできるし、疑問点などは2年間で経験したお話しもすることができる。
これまで通り、気兼ねなく相談していただければ。
2年間、ありがとうございました。
トラベルハウスタイニーハウス使用アンバサダー
嶋田 武志(アウトドア・宿 マンディル店主)